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ネットワーク用語・仕組み解説
− 詳細データ(LAN) −
LANケーブルの種類
LANを構築するためのケーブルをLANケーブルといい、現在はISDNケ
ーブルと、ほぼ同一の規格である10BASE−Tケーブル(テンベース テ
ィー)が広く用いられております。他の種類のケーブルとしては、同軸ケーブ
ルの10BASE−2タイプや、イエローケーブルと呼ばれるケーブルとトラ
ンシーバーというポートのようなコネクタに変換装置と組み合わせて構築する
10BASE−5タイプ、大容量伝送・商用として光ファイバを用いたものま
であります。
HUBのカスケードの制限
HUBは、複数のセグメントで構成され、1つのセグメントからの信号を増幅
したり、再送信するための機能を持っています。そのため、カスケード機能を
数段に渡って回しすぎると信号波形が歪み、正常な通信ができなくなります。
そのため、10BASE−TのHUBの段数は4段までと決まっています。家
庭内では問題にならないと思いますが、SOHOや大規模ネットワークでは基
幹上で4段、基幹からの分岐より1段目までとしましょう。
10BASE−Tの制限
10BASE−T配線の場合、1ケーブルの最大長が100m以内と決められ
ています。これは、コリジョンの検出のために決まってくることなのです。よ
って、10BASE−Tケーブルと利用している場合は部屋間配線のケーブル
長も考慮しなくてはなりませんが、家庭内では問題になってくることはないで
しょう。SOHOなどの場合は注意が必要です。長さに注意することもいいの
ですが、余裕をもったケーブル配置も必要ですから、ケーブル端は1、2mほ
ど余分に見たほうがいいでしょう。
カテゴリーデータ
カテゴリー3・・・〜16MHz(Voice Grade)(10BASE)
カテゴリー4・・・〜20MHz
カテゴリー5・・・〜100MHz(Data Grade)(100BASE)
LAN工事の発注
新築などの際には壁内にケーブルを入れておくことをおすすめします。将来、
どの部屋で必要になるかはわかりませんが、後工事は高額になってしまいます
から端子は別としてもケーブルだけは入れておいてもらいましょう。
電気工事店や家のメーカーへの発注は、以下を参考にしてください。
ケーブルはカテゴリー5のツイストペアタイプと限定する
ケーブルが終結するところの場所の指定
端子加工するところの指定
端子を出すところにはLAN端子(RJ−45、カテゴリー5)を利用
ISDN配線等からのLANへの転用
ISDNのケーブルもLAN同様に「RJ−45」という規格が採用(ストレ
ートケーブル)されています。基本的にはバス配線も含めて用意したISDN
用の端子やケーブルが、そのままLAN用に利用できますが、ISDNよりも
LANの方が上位品質が要求されます。
ISDN用であれ将来のLANの事を考えたのであれ、8ピンの「RJ−45
」端子や8線式ケーブルをリフォームや新築の際に配置しておけば、ISDN
やLANなどにすぐに対応することができますが(終端抵抗がある場合はNG)
通信品質や100BASEの場合は、カテゴリー5が基準になりますので、必
ず正規のネットワーク製品・工事が必要になるでしょう。カテゴリー3程度(
10BASEまで)の場合は、確実性はないかもしれませんが、利用できると
思います。
ネットワークログオンの省略
「Windows起動時に、毎回ネットワークログインの入力画面が出てしま
い、ちょっとやっかいな場合は省略することができます。上の画面にもあるよ
うに、設定中の「優先的にログオンするネットワーク」という項目が「Micro
soft ネットワーククライアント」になっていると思いますので、画面のように
「Windows ログオン」にしてください。しかしこの場合、ネットワーク上にロ
グオンされないこともあるようです。(対処方法は、各自でお願いします。)
IPアドレスの割り当て
TCP/IPで家庭内LANを構築する場合、IPアドレスの割り当てが必要
になってきますが、その場合にインターネットには接続しない(閉鎖的な)ロ
ーカルネットワークであれば、希望するものを割り当てますが、TCP/IP
はインターネットのプロトコルでもあるため、インターネットに接続する場合、
インターネット上で使われているIPアドレスを割り当てると、インターネッ
ト上に2台の同一IPアドレスのコンピューターが存在するため、正しい通信
ができなくなってしまいます。
そのため、インターネットでは使用しないことになっているアドレスが存在し
ます。これをプライベートアドレスといいます。その推奨される範囲内でロー
カルアドレス(ローカルIP)を割り当てて使用しなければなりません。
クラスA
10.0.0.0 〜 10.255.255.255(IPアドレス)
255.0.0.0(サブネットマスク・共通)
クラスB
172.16.0.0 〜 172.31.255.255(IPアドレス)
255.255.0.0(サブネットマスク・共通)
クラスC(主用)
192.168.0.0 〜 192.168.255.255(IPアドレス)
255.255.255.0(サブネットマスク・共通)
− 詳細データ(インターネット接続の共有) −
クライアントPCの設定
「インターネット接続の共有」などによる設定で、フロッピーを使用しなかっ
た場合などは手動でIPを各クライアントPCのブラウザに設定したり、PC
自体のIP設定を自動で割り当てなければなりません。
サーバーとなるホストPCにプロバイダから割り当てられた、または自動的に
割り当てられるIPを設定します。次にクライアントPCにローカルIP(家
庭内用IP)を、それぞれのクライアントのIPと重ならないように割り当て
ます。
(例、192.168.0.1 192.168.0.2 192.168.0.3 ・・・)
基本的にローカルネットワークIPは「192.168.*.*」を使用する場合が多く、
168の次の*は、同一ワークグループ別で割り当て、家庭内においては全て同じ
番号を割り振ります。最後の桁は、0から255までの数字を上の例のように
重ならないように割り振ります。(最後の桁は「0」を割り振ることができな
いと文献を読んだ覚えがありますが「0」を設定して動く場合もある??)
サブネットマスクは先のようにクラス別の例のように設定し、全て同じものを
全てのPCに設定します。
IPアドレス割り当て/資料
「インターネット接続の共有」などによる設定で、一般的なIPなどの設定値
をご紹介します。手動で行っている方でうまく動作しなかった場合にご参考に
してみるといいと思います。
まずインターネット接続の共有には、ローカルIPを各端末に割り当てて、さ
らにクライアント端末のブラウザの接続設定/プロパティにホストPCを経由
して接続する「プロキシ」機能を利用する設定を行う必要があります。
・ホストPC(インターネット接続共有対応OS等/インストール済み)
IP:192.168.0.1
サブネットマスク:255.255.255.0
・クライアントPC(各種OS/共有対応OS以外でもOK)
IP:192.168.0.2 (以下、192.168.0.3 192.168.0.4......)
サブネットマスク:255.255.255.0
以上のようにIPを手動設定し、さらにクライアントPCではブラウザの設定
やプロパティで接続の設定において、「プロキシを使用する」にして、ホスト
PCのIPと設定されているポート番号を入力します。
・プロキシサーバー設定値(全クライアント端末のブラウザ設定)
アドレス:192.168.0.1
ポート:8080
(ポートは「8080」が一般的ですが、使用する環境等によって違いますの
で、各自お調べください)
− 詳細データ(CATVインターネット) −
テレホタイムの通信速度
テレホーダイの時間帯(テレホタイム)など、インターネット網が混み合う時
間帯の通信速度は、CATV局からインターネット網へつながる上位回線の品
質に依存するため、上位回線の品質・容量をCATV局側に問い合わせてみる
のもいいでしょう。チャットやゲーム、ダウンロードなどといったページへの
アクセスは、CATVインターネット品質は快適なだけに、あとは普通のアク
セスと同様、接続先となるサーバーの処理能力やアクセス量(混雑)、そのサ
ーバーまでの接続の回線品質などに依存するため、通信速度や快適さについて
詳しくは紹介できない領域になってしまいます。しかし、まるけんの感想とし
ては、アナログモデムよりは、明らかに快適で良い通信状態にあるとだけは言
えるでしょう。
ケーブルモデムによる接続台数制限
CATVインターネットの接続台数の制限は、各CATV局によって、使用/
推奨するケーブルモデムによって、制限の方法も異なります。
ケーブルモデムには、ケーブルモデム内で制限し、インターネット回線に接続
する台数が制限できるものと、特に制限は無く、CATV側のヘッドエンド側
でネットワークインターフェイスのMACアドレスを管理して制限するものが
あります。
CATVインターネットを契約する際に、使用する1台のMACアドレスを報
告した場合は、CATV局側で制御している場合があります。その場合は、容
易に接続端末の切り替えは難しくなります。
接続台数が数台まで許容される場合などは、ケーブルモデム内で最大接続数の
テーブルが用意されていることが多く、接続順に空きテーブルにMACアドレ
スを登録し、割り当てることによって接続が許可されます。よって、接続した
順にテーブルが埋まりテーブルの空きがなくなると、1台のケーブルモデムが
割り当てできる台数を超えるため、これ以上の登録はできなくなり「接続サー
バーがみつからない」「DHCPサーバーに接続できない」といったエラーメ
ッセージが表示され事実上、他のコンピューターからインターネット接続がで
きなくなります。(家庭内LANは生きます)
つまり、これ以上の別の端末で接続したい場合、ケーブルモデムの仕様によっ
て異なりますが、基本的にケーブルモデムの電源を切ったり、電源コードを抜
いてリセットをかけ、内部の割り当てデータ用の保存メモリをクリアにするこ
とで全テーブルを空にし改めて、接続したいPCを再割り当てしなおします。
ケーブルモデムとHUBとの接続
数台のインターネット接続が可能な場合、HUBを介してケーブルモデムと接
続することになりますが、ケーブルモデムと端末とを直接1対1で接続すると
きの「ストレートケーブル」では接続できません。
そのため、ケーブルは「クロスケーブル」または「HUBのカスケードモード
でストレートケーブル」を使用して接続します。(ケーブルモデムの仕様によ
っては、異なる場合があります)
ケーブルモデム
ケーブルモデムは、一般的なアナログモデムとは根本的に異なり、かなり複雑
な機器、また高価な機器です。1台10万円程度になっているようです。
構成としては、RF部、変調/復調、エンコード/デコード、エラー訂正、暗
号化、ルータ機能、マイクロプロセッサ(制御部)、SNMP機能(ネットワ
ーク監視)などによって構成されています。また、接続しているコンピュータ
ーがないときも、CATV局側のヘッドエンドと通信をして、ケーブルモデム
のシステムOSの最新ファームウェアへの書き換えや、CATV局側からリモ
ート管理できるようなシステムがあるため、特に使用していない場合でも、理
由が特になければ電源を入れたままにすることを推奨しています。
CATVインターネット回線の概略
CATVインターネットサービスを提供するには、まずCATVインターネッ
トも含めた、将来的な大容量通信時代のために用意する/しておいた光ファイ
バ基幹回線や双方向通信網が必要になってきます。また、CATVインターネ
ットは、その使用可能エリアがひとつの巨大なTCP/IPプロトコルによる
巨大LANと化すため、それをルーティングさせる設備も必要になります。
具体的には、まず使用者のケーブルモデムから保安器/2分配器へ、そしてフ
ィルタ外したCATV回線のタップへ接続されます。タップからCATV回線
に乗った信号は回線が集中する所に設置したローカルIPルータ/ブリッジま
で運ばれる間に、信号品質を保つため双方向増幅器をいくつか通過しブリッジ
まで運ばれ、さらに所々にあるブリッジ/ルータの信号をルーティングや多重
化しながら同軸ケーブル上で伝送し、基幹光ファイバ端(ノード)まで運ばれ、
信号変換し光ファイバ大容量伝送によりCATV局側のヘッドエンドへ接続さ
れます。(途中でCATVデジタル伝送プロトコルを使用しています)
ヘッドエンド側では、ローカルIPの管理やATMスイッチ、そしてローカル
コンテンツサーバーで各種ユーザーサービスを提供し、センターIPルータに
よって、インターネット網へ接続されます。
ネットワークの監視
CATV側では、パソコンを使用していなくてもケーブルモデムと通信し、テ
スト診断や各種制御、ケーブルモデム単体で自動診断などができるようになっ
ています。この機能は、標準規格でもある「SNMP」(シンプル・ネットワ
ーク・マネージメント・プロトコル)を使用し、ケーブルモデムやブリッジ部
等にあるSNMP機能が監視し、CATV側が利用しているSNMP監視ソフ
トに結果が送られるようになっていて、場合によっては自動修正や緊急信号を
発信し、ネットワーク管理者に報告されるようになっています。
上り回線の品質維持
CATVインターネット接続などのため、1世帯ユーザーに対して取り外され
るタップの上り回線フィルタによって、CATV局はノイズ対策という問題が
発生してしまいます。よって、CATVインターネット回線のケーブルや設備
など、あらゆる面で独自の製品テストや対策を講じる必要が出てきているよう
です。電波による電気的な干渉、アークノイズや家庭からのノイズ、CATV
回線網でも雷などの自然なものから、人為的なものまでノイズ源はあります。
また、品質(インピーダンスなど)によって信号の反射なども生じ、影響を与
えます。つまり、これらはCATVインターネットだけに限らずテレビ放送の
品質も落としかねませんし、近隣の家庭の品質にも影響が出てきます。
この影響を最大限にとどめる為、ブリッジまでの距離を短くしたり、多重化や
光ファイバ変換によって、影響を受けにくいものへ変換しCATV局へ送るな
どしています。基本的にCATV回線は、基幹光ファイバ以外の伝送路部分に
も「ドロップ回線」(同軸ケーブルのみ)ではなく、光ファイバとフィーダー
エレメントによって構成される「ハードライン回線」を一部使用しているため、
光ファイバHUBノードを利用するなどして考慮することも可能ですが、コス
トとの兼ね合いからも難しいと思われます。よって、私達ユーザーはケーブル
モデムの扱いだけは、なるべく安定したところに置いてあげるだけの配慮は必
要でしょう。
Last updated; 2000.11.15
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