− ケーブル配線の問題 −
高速な光ファイバサービスやＡＤＳＬによって特に２００５年頃から、家庭内 ＬＡＮがとても普及しました。家族全員がどの部屋からもインターネットした いというニーズやファイルを共有したいというシーンが高まっています。 そうした中で一番問題になるのが家庭内のＬＡＮケーブルの「配線」です。 壁に穴を開けたり、ドアの隙間にケーブルを通したりと生活スタイルに影響が 出るケースも多いのではないでしょうか。− 家中どこからでもインターネットしたい −
このようなＬＡＮ配線の問題は「無線ＬＡＮ」というもので解決することがで きます。ケーブルの代わりに電波を利用してケーブルを無くす方法です。 最近のノートパソコンのほとんどにはこの機能が内蔵されています。 電話で例えるとコードレス電話と同じような原理で、一般的な家庭であればほ ぼ全体をカバーすることができます。 ケーブルで接続する方法と機能は同じですので、インターネットやパソコン間 のファイル共有やプリンタ共有といった利用もできます。− 必要な機器 −
ケーブルを利用する家庭内ＬＡＮの構築では、ＬＡＮカードやＨＵＢやＬＡＮ ケーブルといったものが必要でした。 さて無線ＬＡＮではどのような機器が必要になるのでしょうか。下記に必要な 機器をご紹介します。 【アクセスポイント】
パソコンと信号をやりとりするための「アクセスポイント」
これはパソコン側の無線ＬＡＮカードからの信号を送受信するためのアンテナ
と通信機器のことです。
この機器にはＬＡＮポートが用意されていて、ＡＤＳＬモデムや光ファイバ機
器（ＯＮＵ）にあるＬＡＮポートと（ブロードバンドルーターをお使いの場合は、
ルーターのＬＡＮポート）をそのアクセスポイントのＬＡＮポートとＬＡＮケ
ーブルで接続すれば、無線ＬＡＮは構築できてしまいます。
最近では無線ＬＡＮカードとアクセスポイントのセットで１万円台から用意し
ているメーカーもあります。
【無線ＬＡＮカード】
パソコン側に無線ＬＡＮの機能が無い場合に必要となる「無線ＬＡＮカード」
これはＬＡＮを電波に変換するための機器です。カードスロットタイプでは、
ＰＣＭＣＩＡやＣＦタイプ、最近ではメモリスティックやＳＤ−ＩＯタイプ等
があります。
デスクトップパソコンではＰＣＩバススロットタイプの「無線ＬＡＮボード」
を用意します。
ノートパソコンに無線ＬＡＮ機能を内蔵している機種では無線ＬＡＮカードを
別に用意する必要はありません。
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− 無線ＬＡＮの規格 −
基本的に無線ＬＡＮカードとアクセスポイントは同じメーカーのセットで購入 することをお勧めしますが、別のメーカーとの組み合わせでも購入できます。 そこで、各メーカー間で規格の統一が必要になりますが、それを保証する目印 として「ＷｉＦｉ」（ワイファイと呼びます）という認定方式があります。 この「ＷｉＦｉ」という規格を取得しているカードやアクセスポイントであれ ば、どんなめーかーの組み合わせでもほとんど問題無く動作するように作られ ています。− ＳＳＩＤとＷＥＰ −
無線ＬＡＮは電波を利用します。そこでケーブルで接続するＬＡＮと違う点を ワンポイントで説明します。 ●どのアクセスポイントに接続するのか識別するフラグ「ＳＳＩＤ」 ケーブルで接続するＬＡＮは接続したＨＵＢやコンピュータとＬＡＮを形成し ます。一方、電波を利用する無線ＬＡＮは、複数のアクセスポイントが存在す る場合、どのアクセスポイントに接続して良いのか判断するための「名前」を 付ける必要があります。 この識別子を「ＳＳＩＤ」と言います。 アクセスポイントや無線ＬＡＮのそれぞれには、そのＳＳＩＤを設定すること で自分が接続するべき機器の識別を行います。逆にこのＳＳＩＤが一致しない 場合には正常な通信を確立することができません。 ●通信データを暗合する暗号パターン「ＷＥＰ」 無線ＬＡＮはやりとりするデータを電波に乗せて通信を行います。そのため第 三者に通信している内容を傍受されてしまう可能性があります。これを防止す るために無線ＬＡＮには簡易的な暗号機能が用意されています。 その簡易暗号機能を「ＷＥＰ」（ウェップ）といいます。 ＷＥＰは共通鍵暗号という方式で、アクセスポイントと無線ＬＡＮカードのそ れぞれに同じ値を設定します。つまりこの鍵の設定が一致していなければ、通 信の内容は他人が見ることはほとんど不可能です。 鍵は６４／１２８／機器のよっては１５２ビットなどの種類があります。ビッ ト数が大きい方が複雑で暗号強度はより強くなります。ビット数は設定で選ぶ ことができます。Last updated; 2012.2.1