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「ケーブル接続」の利用
− ケーブル接続とは!? −
LANボードやネットワークアダプタを別に購入しなくても、ケーブル1本あ
れば2台のコンピューター間で、LANのようにお互いのファイル・プリンタ
を共有できる機能がWindows95・98・NT・2000には用意され
ています。これを「ケーブル接続」といいます。
ノートパソコンとデスクトップPCなど、取り急ぎファイルを共有したい場合
などにとても便利な機能です。
− 使用するケーブルの種類 −
LANの場合、ハード的にはLANボードなど追加し、LANケーブルやHU
Bといったものを用意する必要がありました。「ケーブル接続」では、以下の
タイプで接続でき、LANボードなしで各種共有を可能にします。
・シリアルポート用ケーブル(COMポート/RS−232Cケーブル)
・パラレルポート用ケーブル(プリンタポート/プリンタケーブル)
LANのページでも紹介したように、2台のコンピューターを直接接続する場
合は「クロスケーブル」というものを用いたように、ケーブル接続でシリアル
ポートを利用する場合も同様に「クロスタイプ/リバースタイプ」ケーブルで
結線します。(表示がないものは、基本的に「ストレートタイプ」なので注意)
クロス/リバースケーブルが必要な理由しては、人間が会話をするときに口か
ら発せられた音声を耳で受けるように、信号もそれぞれのコンピューターの送
信と受信を交わすためにクロスタイプのケーブルが必要になるのです。
− 必要な設定 −
接続する場合は、2台のコンピューターにWindows OSが起動できな
くてはいけません。そして、ケーブル接続は「簡易的LAN」でもありますか
ら、LANと同様の設定が必要になります。
最後に共有したいファイルやプリンタの共有設定をLANと同様に行います。
− 実行させる! −
利用する場合、まず「アクセサリ」の中に「ケーブル接続」というプログラム
があることを確認します。(ない場合は「コントロープパネル」の「アプリケ
ーションの追加と削除」から、Windowsファイルの中の「接続」の項目から
「ケーブル接続」を追加します)
2台のコンピューターの「ケーブル接続」を平行して実行させると「ホスト側
」「ゲスト側」のどちらかをたずねてきますから、2台のPCをどちらか片方
片方に2台のコンピューターをセットします。
そして「OK」をチェックすると実行になりますが「OKチェックの順番は、
ホスト側を先に実行して、次にゲスト側を実行させます。
接続中の画面。接続/認証が完了すると共有が開始されます。
− プリンターを共有するには −
「ホスト側」にプリンターがセットアップされている場合はそのままでも動き
ますが、ダイレクトつながっていない「ゲスト側」のコンピューターには、プ
リンターのドライバなどがインストールされていないため、このままでは使え
ません。ケーブル接続が実行されていて、プリンターがONの状態で・・・
「コントロールパネル」などの「プリンター」の中にある「プリンターの追加」
を実行します。するとメッセージがでますから「ネットワークプリンター」を
チェックします。
「参照」などで「ホスト側」につながっていて共有を許可しているプリンター
を探して実行すると、ホスト側でのプリンタードライバのインストールが始ま
ります。(指定があった場合は、フロッピーなどを入れる必要があります)
インストールが終了すると、テストプリントが始まります。どうでしょうか?
正しく印刷されたでしょうか?次からは印刷の時に「ホスト側のプリンター」
を選ぶことで印刷が可能になります。
− 通信速度 −
シリアルポート経由で接続した場合、1200bpsであると聞いた覚えがあ
りますけど・・・。たしかに、重い画像の印刷やデータのやりとりには時間が
かかりますけど・・・。別途に専用アダプタを用意しなくても、2台のコンピ
ューターが接続できるのですから、書類程度のものなら簡易LANとしては許
せます。
新しいOSでは、通信速度が改善されているとも言われています。
− オリジナルケーブル製作! −
シリアルケーブルは、市販されているもので1m〜5m程度のものが購入でき
ますが、一般的に短いすぎるのではないでしょうか?しかも、長くなるほど、
ケーブルの価格が高くなっていくことは言うまでもありませんし、しかもクロ
スタイプになると・・・。
まるけんがLANを構築する前は、よくケーブル接続を利用していましたが、
そのとき約10m離れたPCと接続していましたので、オリジナルのケーブル
を作って対応していました。(一部の機器にはメーカーの仕様によって使用で
きない場合があります)
RS232Cの場合、25本線。最近のシリアルポートは9本の線によって、
構成されています。これを自作するとなると、とてもじゃありませんがケーブ
ルは太くなるやら予算が高くなるやらで、できたものではありませんでした。
参考までにシリアルケーブルの「クロスタイプの規格」を示します。
クロスケーブルの規格
9 PIN 25 PIN × 25 PIN 9 PIN
5 7 × 7 5 (GND)
3 2 × 3 2 (TX−RX)
7 4 × 5 8 (RTS−CTS)
6 6 × 20 4 (DSR−DTR)
2 3 × 2 3 (RX−TX)
8 5 × 4 7 (CTS−RTS)
4 20 × 6 6 (DTR−DSR)
そのため、Windowsの「ケーブル接続」に必要な、必要最小限結線数を
調べてみると・・・なんと「3本」で出来そうな気配になってきました!!
そこで・・・自作・・・。まるけんの御用達、秋葉原の「秋月電子」さんに、
「4Pモジュラーコネクタ/D−sub25ピン変換アダプター」というコネ
クタが300円程度で売られているので2個用意します。もしシリアルコネク
タなら、同じ秋月電子さんに「D−sub25/9」変換などが揃っています
から別に用意しましょう。
具体的な配線方法をテキスト形式と画像で紹介します。
赤・緑・黄・黒の線があります。このうち、2つとも赤以外の3本を使用しま
す。(緑・黄・黒を使用します。トラブル防止のため、赤の線は遊ばせたり、
短く切ってしまってもいいでしょう。)
下に加工方法を表示します。数字はコネクタに記入されている番号です。
1つ目のコネクタの結線は・・・
2・・・・・緑色の線をハンダ付け(*)
3・・・・・黄色の線をハンダ付け(*)
7・・・・・黒色の線をハンダ付け
4と5・・・ショートさせるようにハンダ付け
6と20・・ショートさせるようにハンダ付け
2つ目のコネクタの結線は・・・
2・・・・・黄色の線をハンダ付け(*)
3・・・・・緑色の線をハンダ付け(*)
7・・・・・黒色の線をハンダ付け
4と5・・・ショートさせるようにハンダ付け
6と20・・ショートさせるようにハンダ付け
(*)のマークのあるところを注目してください。ここでクロスさせることによ
って「擬似的にクロスケーブルを構成」しているのです。このコネクタを作成
することによって、市販されているモジュラーコード、つまり電話線で2台の
離れたコンピューターを接続することができます。これによって、後でケーブ
ルの長さを変更することもできますし、取り外したい場合はコネクタを抜くだ
けでOKなのです。
結構便利なツールですから作ってみてはいかがでしょう。予算は1000円程
度でおつりがきてしまいます。
Last updated; 2001.1.2
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