■Top>ネットワーク構築
まるけんの家のネットワーク環境
− 1.ISDNの予定からCATVインターネットへ −
家を造っている最中の98年夏に地元のCATV局から「CATVインターネ
ットサービスの開始」が発表され、ISDN工事の発注をした後にもかかわら
ず、急遽CATVインターネット接続の工事、つまりLAN環境の整備に取り
掛かることになりました。
他にも家のいろいろな決め事などがあったのですが、ついつい夢中になり、せ
っかくだからと家庭内LANの整備も行ったのですが、家が工事中の段階だっ
たため、想像で端子の配置や各部屋へのユーティリティーを考慮したり、HU
Bの適正位置などをあれやこれやと考え、迫られた日時の中で変更工事の設計
案と発注を行ったのでありました。
あの時の頭の回転や想像力には、今となっては自分でも驚きますが、家を建て
るということ、それよりなにより将来設計だけはしっかりと立てておきたかっ
たため、寝る間も惜しんで設計書と闘っていました。今になっては色々と本当
に役立つネットワーク環境が整えられて良かったなぁ、と思っております。
今から、新築/改築やネットワーク構築を考えている方々にも役立ててもらえ
れば、と思いこのページを製作することにしました。21世紀になっても新し
いネットワーク環境の構築のため、今も日々進化させています。やはり生の利
用環境を知りたい方が多いようで、画像での紹介も含め、まるけんの家のネッ
トワーク充実化とともにこのページも提供します。
− 2.情報収集からスタート! −
今やインターネット接続は電話線以外にも、通信速度の速い衛星回線や各通信
企業の独自網を利用したインターネット接続サービスが始まっており、CAT
Vインターネット接続もそのひとつに入ります。
CATVインターネットは、国内はここ数年で始まったサービスであり、最近
雑誌などで取り上げることが多くなりましたが、CATV局によってもサービ
ス内容や規格などが異なるため、環境を整える前に加入しているCATV局に
技術的なことも含めて問い合わせることから始めることにしました。
まるけんの家では新築の最中でしたから、一般工事の場合のむき出し配線など
により外観を損なうことだけはどうしても避けたくて(新しい家なのに外観を
損なっては・・・)、CATVのインターネット接続担当の技術者に泣き付い
て、特別に資料を用意してもらいました。
そして、その高基準な規格/仕様通りに端子やケーブルを壁の中や壁面に用意
/設置しておくことができたため、きれいに仕上げることができました。
− 3.CATVインターネット工事 −
工事は、外部の保安器からケーブルモデムが接続される部屋の壁端子まで専用
端子とケーブルを高基準な規格通りに配置しておいたため、30分程度でテス
トも含めて工事は終了しました。その工事の内容を紹介します。
電柱のCATV回線から各家庭に分配される部分(タップ)には従来、テレビ
信号等のみをCATV局側から一方行で送るだけでよかったため、家庭側から
のノイズが回線に混入しないように、双方向回線上のタップには(上り回線)
フィルターを入れている。しかし、インターネットは一般家庭からの信号もC
ATV回線へ乗せる必要があり、家庭側からのノイズ混入防止のため取り付け
られているフィルターを外す。CATV局側は、フィルターを外したことによ
るノイズ混入防止に力を入れていると担当者の方が話されていました。
左が工事前。白いケーブルは「S−5C−FB」ケーブル。高シールドケーブ
ルです。右側が工事後で、保安器が双方向通信端子付き用に交換され、テレビ
配線系と通信系、またCATVからの回線が接続されています。(保安器用ア
ースは、CATV回線側の電柱から接続されています。)
回線からの信号レベル(デシベル)を確認しています。レベルチェックでは問
題はないようでした。ひとまず、安心・・・。屋内のケーブルはCATV局さ
んに工事をお願いしました。NL−3C−FBケーブルを使用しており、基本
工事では2分配器から全てこのケーブルで行うようです。一般の3C−2V(
一重銅線編組体)とは違い、FBタイプ(アルミホイル+銅線編組体)のNL
(ノイズ対策品)を用いています。
CATVの方が持ってきた端末を最初につなぎ、IP等のチェックやPing
にて確認していました。実際にユーザーのPCは工事には使いませんでした。
ケーブルモデム周辺の接続状況。CATV通信回線は新築に合わせあらかじめ
問い合わせたことにより、最新型双方向通信壁端子が特別採用されています。
1.ケーブルモデム 2.壁端子(特別設置) 3.同軸ケーブル
4.電源ケーブル 5.10BASE−Tケーブル
(ケーブルモデム/消費電力 通常10W 最大15W DC 5V)
− 4.同時に家庭内LANの構築へ −
CATVインターネットはLANのインターフェイスを利用するため、現在で
は広く利用され始めた家庭内LANの整備も行うことにしました。
各部屋にPCが設置できるようLANケーブルを配置し、CATVインターネ
ット導入の前に、家庭内LANだけでも動作するかを事前にチェックしておい
たため、工事完了と同時にCATVインターネットと家庭内LANが利用する
ことができました。
しかし、このままではセキュリティー強化は完全ではありませんでしたし、実
際にCATVインターネットのケーブルモデム接続をした後に、フィルタリン
グやセキュリティーの確認・強化が必要だったため、手探りで徐々に強化して
きました。強化した内容は、各ネットワークページにて掲載しています。
家庭内LANのプロトコルは「NetBEUI」を採用しています。
− 5.接続端末の追加によるLAN工事 −
家を建てたときにLANケーブルのみを壁内に配置しておき、端子を用意して
おかなかった部屋でCATVインターネット接続したい・・・という要望が出
てきたため、LAN端子の追加工事を実施しました。
新たにLAN端子を設置する部屋のLAN工事風景です。LAN専用の枠を別
枠で設けるとお金がかかるとのことでしたので、テレビ端子枠に追加する工事
にしました。
追加工事を行ったコントロールルーム。家庭内の情報配線はこのスペースに集
中され、全部屋へケーブルを送ってあるため、後からでも全部屋で配線し直さ
ずに増設できるようになっています。
右の写真の左上に写っている電話やISDN、LANなどの通信用端子パネル。
外線や家庭内の電話網、ISDNバス端子、LAN端子などがパネル化されて
います。簡易的な電話切替器の設置やHUB、ISDNの対応へは市販のDS
UやTAを用意することで、容易に対応できる。(電源にはアース端子を装備)
LAN端子はここに設置されるサブHUBにより各部屋とルーティングされ、
さらに上位のメインHUBとカスケードされることで、最終的にケーブルモデ
ムに接続される。そのため、全部屋でインターネットと家庭内LANが利用で
きる/追加工事できるような設計になっております。
きれいに仕上がったのも追加工事が容易だったのも、壁の中にISDN用の8
芯ツイストペアケーブル、LAN用にCAT5e対応ケーブルを入れておいた
ことがよかったと、あらためて実感しました。
− 6.現在のネットワーク環境 −
各部屋へのケーブルは、壁のLAN端子を用いて壁内隠ぺい配線施工
全てのPCのOSは現在、Windows95/98を利用しています。将
来的にLinuxでCATV接続を応用する予定があります。
ノートPCやPDA、来客者用クライアント接続などのために、臨時接続用
のゲストPCポートとLANカードを装備。
接続図面(99.09)
1.CATV通信回線(2分配器/通信回線端子へ)
2.サーバー用回線
3.HUB間カスケード回線
4.カスケードモード/ポートによりケーブルモデムへ
5.パラレルプリンターケーブル
6.32/64k PHS無線データ通信回線
ケーブルモデムが設置される部屋に用意した電話とLAN端子パネル。家庭内
の通信ケーブルが集中するコントロールルームのサブHUBへのカスケード回
線用と家庭内サーバ予備用回線LAN端子、電話端子が用意されています。
− 7.家庭内ワイヤレスデータ通信 −
PHS家庭内ワイヤレスデータ通信が導入されています。PHSを利用して、
電話やドアホン対応に加えてデータ通信やインターネット、家庭内LANにロ
グオンできるようになっています。
家庭内ワイヤレスデータ通信を用いたインターネット接続。32kbpsで、
データ通信と家庭内LANに接続できるようになっています。これによって、
コタツに入りながらインターネットやテラスなどから書類作業もワイヤレスで
できるでしょう。
実際にはLANとして利用する場合、32kbpsですから有線のLANの方
が快適なことは言うまでもありません。インターネットもCATV回線の方が
倍以上の通信環境で利用できるので、ワイヤレスで・・・移動したい・・・と
いう場合に限り、とても便利に使える通信媒体だと思います。
ワイヤレスデータ通信に関するページはこちらに。
詳細などは各メーカーや各種関連会社にお問い合わせください。
− 8.現在利用できるネットワークサービス −
CATVインターネット接続
ダイヤルアップ接続
家庭内LAN(ファイル、ドライブなどの共有)
プリンタの共有(ネットワークプリンタ設定)
家庭内ワイヤレスデータ通信(PHS/PIAFSに準拠)
電話網からの家庭内LANへのログイン
家庭内メールサービス
ホームページで紹介している設定を行ったときに一部再現できますので、チャ
レンジしてみてください。(CATVインターネット接続をしている場合、そ
の加入するCATV局のシステム等に依存してしまいますので、再現できない
場合がありますので、あしからず・・・。)
− 9.さらに充実へ −
・無線LAN/ワイヤレスLAN
・プリンターサーバー
・ホームバス関連システムのモニター
・家庭内消費電力の最小限化
・その他
いずれも準備できない状態であります。ぜひとも提供してくださるメーカー様
からのご連絡をお待ちしています。使用感や評価などを、インフォマーシャル
としてホームページにてご紹介させていただきたいと思います。
Last updated; 2001.3.21
Copyright (C) Maruken's Homepage,
All rights reserved.
/Top Page